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この地方独特の切り立った崖に挟まれるようにして、広がる谷の出口にその村はあった。 『加瀬谷村』。 地元では『風谷村』と書く。 それほど年間を通して風が強い地域なのだ。 その谷の奥には『妖怪』と呼ばれた生き物達の集落があったと伝承は伝える。 その集落のあったといわれる場所には、人との共存を望んだ心優しい生き物達の墓があった。 その墓の前に座り、静かな死を願った青年は、一人の少年と再会した。 「やあ、久しぶり」 「何を・・しに来たんだ?」 「いずれはみんなも分ってくれると思うんだ。 それまで、オレ達の一族だけじゃダメかな。 そういうのは・・・共存って言えないのかな?」 「お前は、本当に・・・変わっているよ」 人との共存を望み裏切られた青年は、心優しい少年によって魂の煉獄から救われたと伝承は伝えている。 <本当に終わり> |